当時、武田薬品に勤務しておりまして、自身が提案したある創薬ビジネスモデルについてそれを実現する社内ベンチャー企業のようなものを主導しておりました。日々その実現について研究するのはもちろんですが、さまざまな社内・社外の協力者とのコミュニケーションと、さらには最終的なスピンアウトイメージについてまで、ビジネス的な考え方をより必要といたしました。本学での学びに先立ちまして、社内においてビジネスを学ぶ長期研修を受けたこともあり、その無理のない延長として、より包括的なビジネスの学習およびその結果としてのMBA取得を考えました。
長年研究に没頭し、論文の投稿や総説の執筆、学会での発表に充実感を得ていました。30代中ごろから管理職となり他社との共同研究や事業開発に携わるようになりました。社内でも経営陣との会議に出席する機会も増え、自分の物事の見方や考え方に偏りがあること、またビジネスや経営の知識が欠如していることを実感するようになっていました。そんな時に当時共同開発を進めていた外国企業の研究開発部門の責任者の方と出会い、その方が持つ研究者としての知識や洞察力とビジネス感覚やスキル、研究開発から事業化に結び付ける考え方に刺激を受け、自らも経営に必要なスキルや知識を体系的に学びたいと強く思うようになりました。
「経営について体系的に学びたい!」という気持ちは以前から(20代のころから)あったものの、なかなかMBA取得にまで踏み切れませんでした。しかし、40代も後半になるにつれ、「もう一度起業してみたい」という気持ちも重なり、その1つのきっかけとするために「40代でMBAを取得しよう!」と考えた次第です。
父親の会社を継ぐとなったとき、今後の会社運営をどうしてゆけば良いのかあまり自信が持てませんでした。経営書やビジネス書籍などを読み独学を続けていましたが、体系的に経営学を学びたいと考えMBA取得を目指しました。
プロジェクトメンバーの国籍はアメリカだけでなく多岐に亘ります。多様な価値観を持つメンバーに対して、如何にして共通の目標を設定し協調関係を築くかが重要でした。そのためには英語でのコミュニケーションという以前に、言語の壁を越えた説得力のある論理的な思考が必須だと考え、MBA取得を考えました。
自身の現状の能力や日本の未来を鑑み、将来に大きな不安を感じていました。そのような状況で、自分が夢中になれ、世間から認められる能力を身に付けなければならないという強い危機感を持っていました。
そのような気持ちを抱きながら、自己流で勉強する中で、経営に興味があることに気が付き、MBAを取得したいと思い始めました。
変化やチャレンジとは前向きな言葉としてよく使われていますが、言葉の心地よさとは異なり、自分自身に降りかかった時にはそれなりに痛みや苦痛を伴うものです。長い間同じ業界に努めていると、どうしてもその中に染まってしまうもので、私のいる医療業界も特殊な商慣習の存在や薬事法などの法規制もあり、他業種の人から見て「非常識」なことが「常識」だったり、その逆もしかりです。また昨今大型のM&Aなどで大きな環境変化が起きており、更に日本の国家財政の状況から見て、そう遠くない将来に医療業界全体にも大きな変化が来ることが容易に想像できる中で自分の将来に起こりうることを想像したときに、自分自身が自ら進んで大きな変化・チャレンジをする必要があると感じたことがMBA取得を考えた一番のきっかけでした。海外部門の同僚や海外の上級管理職にもMBA取得者やMBAにチャレンジする人達が多くいたこともきっかけとなりました。
「ビジネスのスキルアップ」と「専門分野の学歴としてのMBAが必要」だったためです。
スキルアップには、戦略的な発想や新規事業を考えだすセンスが必要であり、ビジネスの本質の体系的な理解が必要でした。
学歴として必要だった理由は、外国人との付き合いが増えるに従い、自分の専門分野を分かるカタチで示さなければ相手にされないと感じたためです。
薬剤師として現場の仕事をしつつマネージメントも行ってましたが、専門的な知識以外は本からの情報のみでした。実際に自分が本から学んだことがどれくらいのレベルであるのかも分からないし、何の形にもなっていない事に疑問と不安を抱き、しっかりと学んだ証が欲しいと思いました。また現在の自分が井の中の蛙になっているとも思い、もっと多くの職種の方、意識の高い方とのディスカッションで自身を高めることが出来ると思いMBA取得をしようと考えました。
仕事も結構忙しくしており、MBA取得など全くの他人事と思っていました。しかし単科でとった科目の講義、それに加えて多くの番組や大前研一ライブといった映像コンテンツを視聴する中で、自分の視野が広がっていくことが実感でき、単科での学習をきちんとした形に残したいと思うようになりました。今までの仕事では知らなくてもなんとかなっていたファイナンスや経済理論等、苦手で逃げていた学習項目も、どうせならやってみたろう!と、勢いで飛び込んだ部分も大きいです。今後の自分のキャリア形成の中で、武器になっていくのではと考えたのがなんといっても大きな動機です。