どの科目というより、インターネットを利用した学習がそもそも苦手でした。僕自身は特許を出せる程度にはソフトウェアの作成技術を持ちますが、本学を学ぶと決めた時に初めてインターネットを接続したように、プライベートでは全くネットを利用をしていませんでした。当然にSNS等もまったく利用しない僕ですが、恒常的に掲示板等に書き込まねばならない本学の学習は精神的に大いなる苦痛でした。これは克服できるようなものではなかったのですが、とにかく計画を立てて策を練り一日一日と学習を積み上げて卒業に至りました。
理系出身で、事務系の実務経験のない自分にとっては、コーポレート・ファイナンスやベンチャー経営論にはとても苦労しました。はじめのころは、他の受講生が使用しているビジネス用語すらわからないような状態でした。わからないこと、疑問に思ったことについては、すぐにネットで調べ理解するようにしました。またAirCmapus内でのディスカッションや、教授やTAの先生方からのアドバイスもとても参考になりました。さらに、会社の同僚や知人に教えてもらったりしながら克服していきました。
数字には元々苦手意識があったので、講義に入る前から不安がありました。関連書籍を買い込むなど、ここは愚直に1つ1つ時間をかけ、理解しながら進めていったということ。そして、クラスメートかに教えてもらいながらようやく克服できたというところです。やはり、最後はクラスメイトに助けてもらうことです。
体系的に学ぶことによってその奥の深さに難しさを感じました。当初はマーケティング=広告宣伝だと思っていたのですが、意味する範囲は非常に広くまた、企業の価値創造に密接に関わっている事を知りました。学んでいるうちに面白さを感じ、結果的には自己の成長に大きく繋がっていると思います。
元々苦手意識のあったファイナンス系の科目は、なるべく纏まった時間を使って着実に理解するよう努力しました。講義で解らない箇所は繰り返し確認し、それでも解らなければクラスメートに確認をしました。海外からの受講でしたが、教授陣やクラスメートとの密なやり取りのおかげで孤独を感じることなく学習を進めることができました。
ターンアラウンドマネージャーに憧れる私としては「企業再生論」は楽しみな科目でした。しかし、受講者には知識や経験が豊富な方が多く、高度なディスカッションに圧倒され、手も足も出ない状況が続きました。成績評価にはディスカッションへの参加が多くのウエイトを占めるので、非常に苦しかったです。
想い悩んだ結果、私は高いレベルに背伸びするのではなく、自分なりの話題や論点があると考え、それを正直にぶつけてみました。結果として、他の学生から助けられ、有益な学びを得て、A評価を頂く事が出来ました。とにかく、かっこ悪いところも含めて自分をぶつけてみると、クラスから答えが帰ってきて、成長できる環境に居る幸せを感じました。
コーポレート・ファイナンスはこれまでの業務で直接使うことはなく、また統計解析は職責上、医学文献を読まなければならないため代表的なものの意味は知っているものの、どのように導き出され且つ利用するのがいいのか深くは理解できていませんでした。ひたすら講義スライドと課題図書をにらめっこしながら取り組んでいたのを思い出します。その中で気づきましたが、やはり自分の業務の中で学んだことを活用することが最も理解を深めることにつながると思いましたので、現在では様々な数字の分析や新規事案の投資判断に取り込んで活用するようにしています。
どの科目も苦手意識は持たないようにしていましたが、強いて挙げるならば組織系の科目です。
講義は、現在組織に属していることを前提に進みます。10年以上会社組織から離れてしまっていたので、イメージが湧きにくかった面もありました。クラスメートが議論する組織の話をもとに、自分の頭の中にある「これまでにない組織を作るためにはどうすればよいか?」をいつも考えながら受講するうちに楽しくなりました。
アカウンティングやファイナンスは自分にとっては未知の世界でした。授業を繰り返し聞くことで理解を深め、それでも分からないことは同級生に税理士の方がいたので質問させていただきました。オンラインでのやり取りだけではなくオフラインでの繋がりがあることで、授業の内容以外にも、それに付随した実例や参考となる自身の業界の構造なども学ぶことができました。
不得手な科目というより、その先生が持つ熱さや、人に伝えたい気持ちが伝わる講義では努力をして乗り切ることは可能です。前述、全くの門外漢であったファイナンスの講義や、経済理論の講義は寝る時間もそこそこになんとか克服する努力をし、それなりの成果を収めたことが自信となりました。それこそ目からウロコで、快感を覚える講義もありました。伝える側が自己満足的であったり、切れ味のない講義であったりの場合は、一気に取り組む意欲への影響が出ます。そういう意味では、教授も学生も真剣勝負の場であると思います。