僕自身は、外国での研究生活を含め、産業界と学術界の双方において非常に幅広い科学の教育を受けてきました。一方で、社会においては科学とはまた違ったビジネスの常識などがあることも知ってはいました。なぜか科学の常識を知りすぎると、(それが真理を扱うものであるからか)社会の常識を軽視する傾向があるとわかってはいました。結果的に、本学において新しい価値観、新しい知識と出会ったことは、僕の偏った姿勢を正すことになりました。理解していることと、納得していること・体感していることは全く異なりますので、強制的に浴びる2年間のビジネスの滝は、特に研究者としての自分を叩き直すために大変効果的でした。
通常の仕事を続けながら学び続けることは本当に大変でした。入学式当日の夜から怒涛のように出される課題の数々は、信じられないほどのものでした。通勤途上、会社の昼休み、出張先、外出先、常にPCを持ち歩き、AirCampusにつながっていました。受講を通して感じたのは、時間の使い方がうまくなったこと。とにかく、ありとあらゆる隙間時間をかき集め、学習に当てました。受講終了後は、1日48時間あるようにすら感じられ、世間の時間がとてもゆっくり進んでいるような感覚にとらわれました。
この2年間を乗り越えれば、経営の知識やスキルのみならず、人生を通して時間を有効に活用するスキルも身に付くと思います。
通いではなく、遠隔での勉強であるため時間をすべて自分でコントロールしなければなりません。そのため、「授業を受ける」ではなく、「授業に自ら参加する」というイメージができたものと思います。AC上では、常にクラスメートの存在を感じることができますし、そうした環境こそがBBTの魅力ではないかと思います。
「勉強する」という習慣からかけ離れた生活をしていたせいか、慣れるまでは大変でした。でも、慣れてしまうと楽しいものです。
実際にビジネスに活かせるヒントや気づきが、真剣に学べば学ぶほど得られたと思います。ビジネス以外で私生活にも学びを活用できます。アンテナの数や引き出しは確実に増えたと思います。
BBT大学院の受講環境を語る上で外せないのがエアキャンパス(AC)です。自分の意見を文章にして投稿し、クラスメートや教授陣とディスカッションするので、ロジカルでない意見や論理の飛躍があった場合は一目瞭然となります。考えをロジカルにまとめて発言する訓練を重ねるうちに、段々とロジカルな思考力が身に付いてきたことに気が付きました。
BBT大学院の特徴を挙げると、100%オンラインで学べることだと思います。授業や課題はとてもハードでしたが、AirCampusのシステムが整っていることで、通勤時間などの隙間時間を有効に活用できました。また、ブラジル、アメリカ、中国など、海外在住のクラスメイトと共に学べたことは、オンラインの学習環境ならではの体験だったと思います。
さらに、BBT大学院の文化として、クラスの集団知を高めることが強く求められます。そこで、自分のバリューを出すために、自分の知識だけはでなく、ディスカッションのファシリテーションや、オンラインの発言を効率化するツールの開発を行いました。このような集団知を高めるための活動は、自分自身の成長になりますし、クラスメイトからも沢山の学びを得ることが出来ました。
BBT大学院の集団知を高める風土は、オンラインでありながら、クラスメイトとの結束を深められる特徴になっていると思います。
講義を聞いてレポートを出すだけの一方通行ではなく、一つの講義・テーマに対してクラスメイト同士で議論し、集団知を高めて自分なりの最適解を導き出すということをオンラインでできるというのは本当に素晴らしいと思いました。「自ら考え自ら行動する」ということがどういうことかを体得できると思います。私のクラスは発言も活発で発言数が非常に多かったため、当初は発言するためだけでなく講義視聴のための時間確保が大変でしたが、慣れてくると非常に楽しかったというのが印象です。また普通では得られない多くの仲間(同志)を得ることが出来ました。
大学院のカリキュラムで素晴らしいと思ったのは、効率的に論理的思考力が身につくように設計されていたことです。
特に、文章での議論は力が付いたと思います。文章による議論は、文章の構造がはっきりと見えるため、会話でありがちな思いつきの発言が極端に少なくなります。また、仮にリアルな大学院通っていたら文章による議論ほどアウトプットできず、これほど論理的な思考は鍛えられなかったと思います。
著名な方々の講義を聴くことが出来るのでとても良いと思います。普段であれば大きな講堂などで聞くような講師の話を電車の中でスマホで見ることができ、時間の使い方としては無駄がなくとても良いです。同級生も世界各国にいるので遠く離れた仲間とのディスカッションは普段の生活では味わえない刺激もあります。
遠隔受講で、自分の可能な時間配分で学習に取り組めたことが継続のカギでした。日を重ねる毎に得られる学友との親近感、同じゴールに向かって困難を克服していく連帯感と、それを支えるテクノロジー、組織的に学生をフォローアップするシステム。また、講師陣の多様さとそれぞれが持っている魅力。ここが大きなポイントだと思います。ものすごいボリュームの学習内容をなんとか完了させるべく、考え抜かれていると思います。講義以外に見ることができるビジネスコンテンツの番組視聴も可能なのですが、、時間のひっ迫する中でも捨てられないところでした。お蔭でTVは全く見なくなり、指定書籍以外の読書量も激減しましたが…。