企業研修は、それまでは人事が多かったのですが、BBT大学院を契機に経営幹部層への経営全体の研修を担当することが増えました。クライアント先も当職の経歴は十分に見ており、大前学長から経営・ビジネスについて学びMBAを取得している点は評価されています。
本学で学びましたことは、ビジネスの世界の基礎的な部分だと思います。結果として、ビジネスの世界の常識・共通言語を学ぶことができ、自分の考えをその言語にて語ることで、僕の意図するところをよりたくさんの方に理解いただけるようになりました。別の言い方をしますと、(たとえば)科学的な話を、ビジネスの方がたに通用するように「翻訳」して話すことができるようになりました。これは、ハイテクバイオベンチャー企業等の立ち上げに関していえばとても有利なのではないかと思います。さらに今の会社においても、科学の色が濃いバイオ医薬品の業界について実ビジネスを立ち上げるわけですから、科学の専門家ともビジネスの専門家ともコミュニケーションする必要があります。ここにおいても日々、liaison的役割をするにあたって大変役立っています。
2年間通して学んだ、PSA(Problem Solving Approach)、事実ベースで物事を客観的にとらえる思考パターンや論理的な考え方は、意識することなく習慣となりました。大学院時代は、思い込みで発言したり、飛躍した考え方をすると容赦なく指摘されます。そのような2年間を通して、実務でも生活の中でも、疑問に思ったことや、人の意見、新聞やTVで述べられていることに対して、常に「本当?」と問うようになり、自ら調べるようになりました。その結果、問題解決の精度が大きく上がっています。
また、限られた時間で成果を出せるようになりました。
講義に参加するときは常にアウトプットをイメージしていました。人と会って話をする際にも、それぞれのテーマについて学びを深めるため議論をしたり、自分の考えを伝えたりしています。そうすることで、今の会社の運営や講師業の仕事にも役立っています。
学びを実践する事により、経営指標に表れる結果が出てきました。まだまだ至らない点は多いですが、少しずつ前に進めていると思います。
短絡的に表面上の問題を解決するのではなく、本質的な問題点を探求してからそこにアプローチするという習慣が自然に身に付いたように思います。これは業務を遂行する上で着実に成果を上げることのできる非常に価値の高いスキルであると感じています。
BBTでは、科目の課題を通じて、FACTの収集、状況分析をした上で、最終的な自分の意見や結論を求められてきたと思います。自分の意見を出すことはとても勇気が必要なことです。しかし、数々失敗を重ねた結果、論理的なプロセスに基づいた自分の意見を安定的に出していくことが出来るようになりました。
このプロセスは、現実の仕事や私生活での問題解決にそのまま応用出来ています。正解が分からない世の中で、BBTで自分の意見を出してきた経験は、自分への自信につながりました。周りの空気に流されず、論理的に自分の意見をまとめることが、実践で活きています。
業績がいい時も悪い時も、それはあくまで事象であってその本質的な問題はしっかりと見極める必要があります。また起こりうる問題の想定にも事実に基づいた検討が必要ですが、表面的に起きていることだけで解決しようとするケースがどうしても多くなりがちです。BBT大学院で学んだ問題発見思考、問題解決思考では現場の生の情報を集めることの重要性や本質的な問題点の発見と解決策の立案まで体系的に学ぶことができます。新製品導入時や新規事業立ち上げ時のリスク分析、既存品の業績変化の本質的問題点の発見、解決を提案することにより、関係者間での問題意識の共有化と解決策への取り組みに活かされるようになりました。
考えることがとても楽になりました。例えば、これまで1週間かかっていた事が2日あればできるようになっている自分に驚きます。
これは、「昇進した」とか「給料が上がった」とか、目に見えるものではありませんが、学んだことが確実に私の中に根付いていると感じます。
今までは自分が考えた事が正しいと考えている部分が多かったですが、新たな視点を手に入れる事も出来ますし、自分とは違う意見もすんなりと受け入れる事が出来るようになったと思います。現在の採用という仕事上でも人材マネジメントを考える上で必要な事を学ぶ事が出来ました。