齋藤先生の「問題発見思考」です。長丁場であり、中間試験、最終試験はもちろんのこと、スクーリングやグループワークもあり、非常にタフな科目でした。しかし、1講義のテーマが明確であり、齋藤先生の絶妙な語り口により、すっかり問題解決の虜になってしまいました。
日々、見聞きしているニュース等に対しても、全てを鵜呑みにするのではなく、常に自分の頭で徹底的に考える習慣が身についたと思います。また、本質的問題を見極めてから、解決策を導き出すというステップも、少しずつではありますが、身についてきていることを実感しています。
大学院在学中2年間にわたって、途切れなく続く大前学長の直接指導科目を挙げます 。これは、1年次の「経営戦略論」、「新資本論」。2年次の「現代の経営戦略」と連なっています。 毎週日曜日の2時間、大前学長が1週間に起こった時事問題を解説する「大前研一ライブ」を視聴し、クラスでディスカッションをすることで、経営環境や経済トレンド、社会動向を深く理解します。
平行して大前学長の著作「企業参謀」と「新・資本論」の輪読会を、それぞれ半年間かけて1章ずつ議論し、現代の経営戦略について深く学ぶ。 さらに、RTOCS(Real Time Online Case Study)で、「あなたが、○○株式会社の社長だったら、どうするか?」ということを、毎週考え抜き、週末には自らの結論を導き出す。
いわば、仮想経営者として徹底的に企業経営の準備をします 。経営とは、必ず結果を導き出さなければならないものですので、これ以上の準備はありません。 これを2年間みっちり行うことで、Are you ready?と言われたら、「待ってました!」と言わんばかりに、即、スタートできる自信を身につけることができました。
大前学長の担当科目で取り組むオリジナルのケース・メソッド「RTOCS(Real Time Online Case Study)」です。ビジネスに限らず、政治、経済、外交、文化など、いままさに目の前で起きていることをテーマに「あなただったらどうするか?」というケーススタディを毎週1回、2年で約100ケースをこなしました。
この経験で、自分の頭で問題を正確に理解して結論を導き出すという、一人の人間が生きていく上で必須とも言える技術を学んだと思います。また普段の仕事をする上でも、自分の頭で考えて、仲間と実行すれば大抵のことは乗り越えられるという自信にも繋がったと思います。
新規事業計画作成の科目です。 事業のアイデア出しから、マーケティング手法、事業収支の算出まで、新規事業の立案に必要な一通りを体験できました。
裏返しになりますが、問題発見、問題解決、の授業はためになったと思います。普段、これらの能力が足りないと自覚すること自体がほとんど無いので、自分の弱点がOSレベルでわかった感じです。
テクニックやスキルというより本質性・内面性の重要さを学んだことが役に立ちました。
「新資本論」:マクロ経済的思考による経済政策は問題解決につながらないこと
「問題発見・解決」:問題解決は人間道
「ビジネスエシックス」:心の根っこの大切さ
「起業論」:アントレプレナーシップ(起業家精神、開拓者精神)
「マーケティング」:本当にお客様のことを考えて差し上げるということ
大前学長の講義以外では、松本孝利教授の「起業論」ですね。自分自身がタイ新規進出PJや設立直後のインドネシア販社を成長軌道に乗せてきた実体験と重なる部分も多く、事業の発展段階に応じた勘所を臨場感たっぷりに網羅されている素晴らしい内容です。卒業後も国内外の経営現場で課題に直面するたびに講義内容を復習しますが、不思議なことに、講義映像を見終えた時には既に課題に対する答えが得られていた事が多々ありました。
大前学長が担当する科目で取り組むオリジナルのケース・メソッドである「RTOCS(Real Time Online Case Study)」と「問題発見&問題解決」の講座で、甲乙つけがたいツートップです。
「RTOCS」は、いつもの自分とは違う立場の当事者になったつもりで、短い1週間で、現在進行形のビジネスの謎解きを行うものですが、起・承・転・結の「転」を知る醍醐味は、言葉では言い表せません。また、このトレーニングは、異業種との接触においても、物怖じしなくなる効果もあると思います。
「問題発見&問題解決」は、才能ではなく、トレーニングで習得できるスキルでもあり、その実用性の高さに驚かされると思います。思考の発散と収束を繰り返すときも、今どういう状態で、何のために分析や考察をしているのかがわかるので、道に迷うことが減ってくるような実感です。これを習得する前後で、仕事上のアウトプットがガラリと変わってくることに間違いありません。
「Coaching Across Cultures for Managers」が最もタメになりました。他のビジネススクールにはない斬新さを感じた授業だったからです。21世紀はコミュニケーションが極めて重要な時代ですが、それをグローバルな視点で成功させるには如何なる知識と感覚が必要かについて学ぶことができました。
「問題発見思考」と「経営戦略論(RTOCS)」です。自分一人でビジネスをし、成功を築くことができるのならばどんな矛盾があっても説明の必要はありません。しかし、論理的思考は相手を納得させる上で、必要であると考えていましたが体系的に学ぶことによって自分にとって大きな武器を得たという実感があります。特にRTOCSは出題から一週間で時には聞いたこともない企業の問題を分析し戦略を自分なりに考えなければならないということを毎週繰り返し行っていくので、苦しい作業ではありますが非常に力がついたと思います。一番の教訓は企業戦略に妥協はないということです。それから可能な限り足を使って目で確かめることにより、文書で収集した情報からでは真実は見えないということも学びました。
もう一点として、グローバリゼーション専攻だった自分は各科目での英語での繰り返しのロールプレイによりビジネスシーンで使う英語について大きな自信を得ました。