特に1年目は50時間/週の学習時間を設定していたこともあり、時間軸で見るバランスはどうしても家族の時間を減らさざるをえませんでした。思い返せば、純粋に家族だけに割く時間は1週間に5時間程度しかなかったのですが、極限に時間が無い中で家族だけに割く時間の中身を濃くすることができました。また、理解と協力もあって休日は外で勉強することで、一緒にいる時間は長くとることができました。入学前にはバランスなどあまり考えたこともなく、家族との時間をどう有意義にするかまで考えたことが無かっただけに、バランスさせようという意思があるだけで、どんな状況でもバランスの実現は可能だと実感しました。
入学したら学業に追われ、あまり家族サービスはできないと思っていました。そのため、入学前に自分の覚悟を示すため、「在学中は酒を飲まない」と一方的に家族と約束しました。1日24時間という時間は増やすことができないため、いかに無駄な時間を削り、勉強の時間を確保するかが重要になってきます。断酒は、飲み会後でも勉強ができるだけでなく、飲み会を断わりやすくなる(また、誘われる回数が少なくなる)という効果もありました。睡眠時間はできるだけ削りたくはなかったので、自分の時間を削り、残りの時間で家族サービスを行っていました。ただ、どれだけ家族サービスができていたかは怖くて家族には聞けていないですが。
仕事とプライベート、学びを三立するには絶対的な時間が不足します。それを補うには、隙間時間をうまく使うことです。私は電車通勤の時間が片道約1時間ほどありますが、その間ほぼ100%座れます。朝の通勤前に講義を受講し、課題の検討や発言内容の検討は電車の中で行いました。メモ用紙とペンを用意して、課題の回答の骨子を作成し、その骨子に従ってスマホでファクトを収集し、結論を出すようにしました。学びの時間は講義の受講以外はほぼ通勤時間で行うようにして、仕事やプライベートの時間を確保しました。
入学初年度は第2子妊娠が判明するも経過が悪く切迫流産、出産後も持病の右肩亜脱臼の手術を後期試験中に経験しました。そのため初年度は履修科目0という最悪の結果で、学びたくとも家族の理解を得る難しさを身を以て体験しました。しかし、どうしても入学した以上は絶対に卒業したかったので、産休から復職後の在学2年目より早朝に学習時間を確保するよう努めました。私は義両親と敷地内同居をしており、はじめはBBT大学院のことを隠していたのですが、課題を優先するあまり家族行事への参加ができていなかったことで、度々誤解を招いてしまいました。そこで卒業しようと決めた最終年度開始直前に義両親へBBT大学院のことを打ち明け、理解を得ることにより、家事・育児のサポート体制を受け、無事に卒業することができました。また、勉強ばかりだと息が詰まるので、週に1~2回ヨガ教室に通うことで定期的な心身のリフレッシュも図っていました。
何事もコミュニケーションは大事だと思います。自分が今何を考えているのか、これからどうしたいのか、家族とどんな生活をしていきたいのかをしっかりと相談、会話しました。そのため家族の理解もあり、2年間は家族に我慢して頂いたこともあり学びに集中できたと考えます。
仕事、家庭、地域活動などBBT入学以前から行っていた活動の質を落とさずに、2年間でBBT大学院を修了することが自分に課したミッションでした。この2年間は子供が二人とも小学校低学年であったので、休日には子連れで外出したり勉強を見てやったりという時間の削減はしませんでした。このため、往復の通勤時間帯や有給休暇を効率的に取得し学習時間を確保していきました。更にネット環境の良いカフェや図書館などを活用し、遅れがちな科目を挽回しました。
入学して半年後に二人目の子供が生まれ、大学院の学習どころではなくなるほど、家庭の負担が増えてしまいました。学習ペースは大きく下がってしまいましたが、「土曜日の午前は家族との時間」と決め、また妻との役割分担や家庭の仕事を積極的に引き受けることでバランスをとるように努めました。試行錯誤しましたが、学習<仕事<家庭の安定、のプライオリティ付けが遠回りなようですが、最終的にもっとも集中できる学習環境につながりました。
モチベーションと健康を維持する事で、バランスを保つことができたと感じています。毎日継続的に学ぶことも大切ですが、疲れを感じる健康状態で夜遅くまで無理をして学んでも集中力は続きません。更に加えて次の日の仕事に悪影響をもたらすことを経験しました。そのためモチベーションと健康を維持するためにも、意志をもってメリハリをつけて、全く学ばない日や休息する日を作って長期戦で継続できるように工夫していました。
各家庭の生活環境で学習スタイルはそれぞれ異なるのでしょうけど、私の場合はあまり自宅では勉強せず、「時間を作る=場所を作る」ものと考えました。講義の視聴はiPadに映像をダウンロードしておき通勤電車や飛行機などの移動時間にまとめて見ることにしていました。タイピングが多いディスカッションはiPadとワイヤレスキーボードを持ち歩き、平日は昼休みを利用したり、通勤経路上にあるカフェを主な勉強の場としました。そうするうちに、いろんなカフェの常連客になり、スタンプカードもすぐ貯まって、顔を見ただけで飲み物が出てくるお店もあった程です。週末はPCを抱えカフェに。開店時間から午前いっぱい、それから夕食後から深夜に掛けては自宅で集中して勉強しました。このようにして時間と場所を変えたことにより、家族との時間も確保しつつメリハリの効いた時間の使い方が出来たものと思います。
入学後は、相当の勉強量が必要とされます。休日も含めたスケジュールを見直し、調整を行いました。BBT大学院ではサイバーでいつでもどこでも講義が受けられるので、他大学院と比べてもスケジュール管理能力は磨かれると思います。しかし、家族(嫁さん1人、子供1人)には大分迷惑をかけたと思います。ごめんなさい。