入学前と後では思考の質が全く変わりました。何かを考えるときも自然に物事を俯瞰的に捉えるようになり、MECEを意識して整理することができるようになりました。これは仕事だけでなく、全ての生活に関わる部分において発揮されています。思いつきで進めていた事柄がファクトベース、フレームワーク思考に変化したことで、取り組む仕事の精度や成功確率を大幅に上げることができました。
仕事でも、プライベートでも話し相手の意図することが、短時間で把握できるようになったと思います。入学前は相手の話は聞くものの、論理的かつ自分の言葉で相手の意図することを確認するのが苦手でした。BBT大学院で培ったディスカッション力が日々のコミュニケーション力をも改善できたのだと思います。
現職では、前述の通り非常に広範に渡る業務を担当しております。したがって、様々な分野に対応する力が必要となりますが、BBT大学院での学びを通じ、対応力が身についたと感じています。具体的に“対応力”を深掘りすると、スキル・知識的な部分と、ロジックの部分があると思います。例えば、社内でM&Aの話しが出た場合、そもそもM&Aとは何なのか、そしてどのようなフローかつアクションが必要なのか、概要が頭にあるため、会議などで出た内容がすんなり入るという点です。そしてこれに加え、ロジカルシンキングを学ぶことで、相手がどのような前提に立ち、今後どのような議論を展開するのか、という視点で物事を捉えることができるようになったという点です。
以上から、初見のことであっても、整理する軸と考え方が身についたことで、自ら考えて行動することができていると思います。
ビジネスに関する事を体系的に学んだ事によって、今まで自分には関係ないと思い、受け入れてきた様々なことを自分の頭で考えて、調査をして自分なりの解答を導き出す習慣がつきました。そのことは自分の発言への自信にもつながっている様に思います。また、自分の知らないことに関しては貪欲に質問をして理解し、考えるという習慣にもつながりました。
BBTでは、科目の課題を通じて、FACTの収集、状況分析をした上で、最終的な自分の意見や結論を求められてきたと思います。自分の意見を出すことはとても勇気が必要なことです。しかし、数々失敗を重ねた結果、論理的なプロセスに基づいた自分の意見を安定的に出していくことが出来るようになりました。
このプロセスは、現実の仕事や私生活での問題解決にそのまま応用出来ています。正解が分からない世の中で、BBTで自分の意見を出してきた経験は、自分への自信につながりました。周りの空気に流されず、論理的に自分の意見をまとめることが、実践で活きています。
過去より、グローバルな環境に身を置いてきたことにより、考え方や日常ビジネスでの仕事の進め方についてはある程度自信があったつもりでしたが、大学院での体系だった教育を改めて受けることにより、自分の中であらゆることに、迷いがなくなったように感じています。日常のビジネス実践の場で、もちろん海外スタッフとのやりとりにおいても、ロジックと基本的な経営学的知識に裏付けられた思考回路をベースにすることができるため、いかなる状況においても冷静に対応できるようになりました。
正直なところ、未だ大きな実感はございません。ただ仕事の現場では常々一歩立ち止まって「XXの立場だったらどうするか?」や「固定概念にとらわれていないのか?」等、常に考える習慣がついてきており、見えないところで成長しているのではと思います。
海外の同僚たちと仕事をしていると彼らの高い能力に舌を捲くことも多々ありますが、それらは言っている内容そのものによるだけではなく、むしろ論理的な考え方や伝え方などのプロセスによるものであることが多いと思います。妙に説得力があるのです。これらの能力は一般的に日本人には苦手とされるものであり、私自身困難を感じる部分でもありました。
しかし、BBT大学院での2年間の中で最も大きな気付きは、上記のような論理的な思考や伝え方などのプロセスは(先天的なものではなく)訓練により身につけることができるということです。そして、それこそが最も実践で活かせているものだと思います。
具体的には、世界各地域からの様々な人とともに仕事をする際に、相手を理解する上でも、相手に納得して自分の進めたい方向に動いてもらう上でも、論理的なプロセスはすでにプラットフォームとして必須となっており、その中で成果を出すためにBBT大学院での学びが活かせていると思います。
知識・経験の全てが活かされますが、大きいのは、「問題を解決するためのアプローチ」「人とチームの動かし方」が変わったことです。BBT大学院での学びを実践すれば、とにかく、“説得性”やそれによる“動くスピード”が格段に変わると思います。また、未知の分野での仕事もワクワク感が先に立つようになり、恐れがなくなってきたと思います。
思考自体が変わったので、仕事だけではなく生活においてもあらゆる場面で活かされています。あらゆる出来事を一歩引いて観ることができるようになりました。これはものごとを俯瞰し、冷静になることを意味します。これには、「長期で変化を見る」ことを学んだ問題発見思考のスタンスが活かされています。また、上司から与えられた課題に対し、こじんまりまとめようとするのではなく、これまでにないおもしろいアイデアはないかと常に意識するようになったのは、『イノベーション』で数々の手法を学んだからだと思います。そして、何よりも、課題に直面した時、表面的な現象を見るのではなく、その根源にある原因や理由を見つけて分析しようとするようになったのは、毎週「大前研一ライブ」を聞いていたからに他ならないと思います。