年齢もバックグラウンドも違う学友と深く討議する機会はなかなかないことだと思います。否応なく迫って来る課題の提出期限を、例え100%ではなくとも、確実にこなして行く形にしていくという、納期に対しての意識を身に着けざるを得なかったと思います。できる範囲内での努力で、どう受講をスムーズにこなしていけるかという、スケジューリングの勝負でもあったと思います。
いままで受講したことのない興味深い講義およびいろいろな分野、職種が集まったクラスメートと議論をすることによって、一気に視野が広がりました。特に直接会うスクーリングは直にいろいろな議論ができ非常に楽しみでした。今回、企業経営に関することを体系的に学べたことは、自分の業務に関しても大きな視点から考える事ができ、意識面で大きな変革がありました。
BBTに入る前は、年齢的にも今いる会社でやっていくしかないと思っており、起業は遠い話だと思っていましたが、
その考え方が変わりました。
いままで自分が当然だと考えていたことが変わり、狭い世界から抜け出したように感じています。視野が広がり思考の幅、選択肢の幅が広がったと思います。
ただ、客観的に考えると、入学時は職があったのに、出るときは無職になっているので、ダメな変化とも言えるかもしれません(笑)。
例えば燃料電池車に関して、車だけではなく、エネルギー事情、水素ステーション、競合車両など多面的に把握して、水素社会に向けた動向を考えるようになりました。
週1の大前研一ライブでは、世界・政治・経済・エネルギー・企業など幅広い観点で、学長の解説を知ることができます。水素を作る天然ガスをどこの国から輸入すべきか、液化なのかパイプラインなのか、どのようにして日本に輸送するか、また、原子力発電所が停止している中での電気エネルギー政策など、国のエネルギー政策についても興味を持つようになりました。
水素社会を実現するには、水素ステーションを普及させる必要があります。日本と欧米の水素ステーションの建設費比較、各国の補助金比較、水素ステーションを建設する上で満足すべき法規比較などを調べるようになりました。
また、燃料電池車の競合となるテスラなどの電気自動車の動向についても、注視するようになりました。
誰かの考えに流されるのではなく、不確実性のある中でも、自分なりに仮説を立てて検証し、自分の答えを出すことが楽しくなりました。自分でしっかりと考えることで、興味の幅も広がっていき、交友関係も広がりました。
仕事に没頭していると、目の前の事を深く、どんどんと深く掘り専門家になる道を進んでしまいがちでした。その結果、いつの間にか世界から取り残されている事に気が付く事ができました。毎週行われるRTOCSというトレーニングの影響で、どのような分野でトップになったとしても、最低限3つのアイデアを提案できる自信をつける事ができました。設計図を描く事と、それを実行する実行力と、そのリソースの調達は別の役割ではありますが、自分がどの役割をするとしても、トップのビジョンを理解して役割がどこにあるかを俯瞰できる訓練をすることで世界を広く見る事ができるようになりました。
RTOCSの講義内容が多岐に渡るので、様々な業種を掘り下げて内容を学ぶことができたのはもちろんですが、クラスメイトも多様なキャリアパスで普段は知ることのできないウェットな、活きた情報を得ることができました。
大学院で学ぶと、レベルの高い同期がいます。刺激を受けること、自身がアウトプットとして刺激を与えること。その二つの両立が本質だと思います。特に何をバリューとして出せるのか、どんな人生を歩みたいかということも含めて自分と対話することになるので、漫然と生活することがなくなりました。
大前学長が常に、一生勉強である。それには、常に「目線」を上げることが大切ということを説いておられます。
そのことが私の生活環境に変化を与えました。年齢や業種も、役職も異なる人との交流が増えていろいろな価値観に触れることができました。その環境下で自分の見地も広がっていきました。正にそれは自分の目線が変わって行くこと、自分の目線が上がっていくことです。その影響は仕事においても多くの影響をもたらしています。今までに経験したことのない、シチュエーション、シーンに自分の身を投じてもいろいろな話題についていけるようになりました。
現代の状況を「答えのない時代」と表現されるときがありますが、その時代を生き抜く一つの方法は自分を磨き続けるしかないということを理解し、一生学び続けることの大切さ、楽しさを発見できました。
どんな課題が自分に降りかかってきても、決して諦めることなく「絶対に解決策はある」と信じ、問題発見やRTOCSで鍛えられた思考で解決策を模索しやり抜く姿勢が身に付きました。
最初はダメでも、ダメだった理由を考え、次に活かすことで必ず良くなっていくので、そのプロセスを楽しむことも出来る様になりました。