今の仕事をする前は、25年間、民間医療機関で働いていました。理事、内科医、病院長、事務長、経理部長、副理事長、社会福祉法人理事長と様々な業務を経験させていただきました。同族経営であり、兄が経営を承継することになったので、いずれ外に出ないといけなくなると考えておりました。たまたま弁護士資格と医師資格は持っていましたが、経営における難しさを目の当たりにして、企業経営者の支援、とりわけ、同族経営の事業承継コンサルティングと番頭育成を仕事にしたいという思いが強くなっていました。企業経営者に適格なアドバイスを提供するためには、MBA取得が王道ではないかと考えたのがきっかけです。
いわゆるサムライビジネスの将来が暗いことには、薄々気付いていたものの、では具体的にどのようなアクションを起こしてよいか分からずに迷っていた最中、BBT大学院開校の知らせを聞き、世界で何が起こっているのか、自分でビジネスを立ち上げていくにはどうすればよいのか、という今後、何よりも重要なスキルを世界的コンサルタントである大前研一学長から直接指導が受けられる、またとないチャンスだと考え、即座に志願を決めました。MBAには何のこだわりもありませんでした。
入学時は入社5年目で、当時は賃貸マンションの営業・広告戦略の立案および実行を担当業務としていました。入社から日を重ねるごとに、知識・経験の積み上げにより仕事の質・スピードは上がっていたし、取引先との付き合いが長くなることでスムーズに事が運ぶようにはなっていましたが、同時に成長の鈍化や限界を感じるようになっていました。日常業務の延長線上には目指すものはないであろうという思いから、このままでは自分が触れることのない幅広い知見を得るためにMBA取得を考えました。
2006年に大前経営塾、2008年にアタッカーズビジネススクールを受講したのですが、実際に経営に携わる中で、もっと体系的に経営を学びたいと思いました。私は実際に経営に携わる立場ですので、MBAを取得することで昇進や転職に結びつくことはありません。そのため、入学前は随分と迷い、悩みました。
しかし、新規事業を画策する中で、やはり自分自身の中で足りない部分が多々あることを痛感しました。入学説明会にも参加し、非常に厳しい道程だと感じましたが、30代半ば(入学当時)という年齢ならば、無理も出来るだろう…?と考え、決意しました。
これまで断片的に企業経営に近い経験を積んできたのですが、当時、それらを統合して自分なりの経営というものへの自信や確固たる考えを身につけたいとの想いが、次第に強くなっていました。
入学前までの経験分野を具体的に申しますと、銀行員時代は、顧客企業の財務分析を徹底的に行いましたし、現在の会社では、商品企画や事業開発、コンプライアンスを含めたリスク管理などスタッフの業務から、果ては、コールセンター運営などラインの業務に至るまで、幅広い部門を経験していました。
ある時、これらを統合して、要するに企業経営とは、どういうもので、どうすればよいのか?という疑問が、自分の中に沸々と湧いてきたわけです。その答えを見つけるには、やはりMBAを取得することが近道だろうと。そこで、何かが見えてくるのではないかという期待感を持ったのがきっかけです。
ビジネス・ブレークスルー大学の単科講座「問題発見必須スキルコース」を受講して、学びを仕事で実践して結果を出せるようになり自信が生まれ、かつ、自分の頭で最適解を導く大切さを学びました。問題発見というビジネス力の基礎体力を身につけたことで、次はより幅広い知識とスキルを身につけたいと考え、MBA取得を志しました。
新卒からずっと企業のITシステムの開発に携わっていましたが、どんなに最新のIT技術や方法論を取り入れたとしても、その企業の経営に活かせる・利益を創出することに貢献するITシステムでなければ、システムが完成しても意味がないことを感じる場面が多々あり、経営学を体系的に学びたいと考えました。
大きな会社に勤めているので、社内教育は充実しているのですが社内教育だと同じような考え方の人が集まっており、また、今の業種に限定したディスカッションになりがちです。新たな視点の必要性を当時とても感じていたので社外教育の機会を求めていました。ある程度腰を据えて勉強したかったのでせっかくならMBA取得を目標にしました。
入学する前はグローバルとか世界経済という視点は私には乏しかったと思います。それでも、漠然と何か不安を感じていました。今、言葉にすると、「日本経済は成長性を期待しにくく、国だけではなく企業も業績が頭打ちとなり閉塞感を抱いているところが多いのでは」といった不安だったのでしょう。漠然とした課題意識の中、自分にできることは何か考えていました。
「自分の手が届く、自分が勤務している会社で成長性と新規性のある戦略や事業を立案し実現できるようになりたい。経営的資質を身に着けることが必須だ。」そう考えてMBA取得を決意しました。
インドネシア販社社長としての実務経験を積んでいるときに、経営を包括的に学んでみたいと思ったのがきっかけでした。