父が中小企業を経営した影響もあってか、小さい頃から経営というものに漠然とした興味を持っていました。研究開発者としてのキャリアの中でも、その枠にとらわれずに組織やプロジェクトをマネジメントする仕事をしたいと考えていました。また、時が経つにつれ、自分の中の軸のひとつとして「グローバル」が加わってきました。その結果として、将来的な自分のキャリアビジョンが“幅広いチーム構成から成るグローバル組織を取りまとめて成果を出す、グローバル・プロジェクト・マネージメントに携わること”として固まってきたのです。
ビジョンと現状とのギャップを分析した結果、開発すべき要素が少なくとも2つありました。ひとつはグローバルな視点での情報収集力と交渉力を含むグローバルスキルセット、ふたつめはビジネス全体の成り立ちと運用に関する知識・実力です。これらの要素を身につけるための手段として、MBA取得は合理的なステップと考えました。
自己流での仕事方法に限界を感じ始めたためです。管理職になったばかりの頃は従来から常々会社に不足していると考えていたことに取り組み次々と成果をあげてきました。しかしそれらが一通りやり終わると、今度は新たな課題を見つけ出さなくてはならなくなりました。多くの問題の中で解決すべき本質的な問題に取り組まねばなりませんが、私は自信を持って本質的な問題を提示することができず、またその根拠をうまく説明することができていないと感じました。問題発見・解決論のスキルやロジカルシンキングを体系的な知識/スキルとして身につけることが、さらなるレベルアップにつながると考え、それが学べるのはMBAスクールしかないと考えたことがきっかけです。
大学卒業後、最初の5年間営業現場で経験を積んだ後、いずれの会社でも新規事業開発、新商品発売、スピンオフなど常に新しい業務に巻き込まれる機会に恵まれました。海外の本社や多国籍スタッフとやりとりする経験から、世界標準で競い合える実力とそれを証明する学位を獲得したいと考えました。
大前学長の著書に影響されて、問題解決力トレーニングプログラムを受講後、起業するための基盤を作りたい、社外でどの程度通用するか見極めたいと思い、BBT大学院の入学を決めましたので、もともとMBAへの関心は薄かったと思います。
大学は法学部法律学科卒、しかし、選んだ道は芸術でした。MBA取得というとギャップを感じられるかもしれません。が、芸術も構想力・想像力がなくては成り立ちません。分析力、論理性も必要です。ですから、まったく繋がりのないものではないのです。
私がMBAを取得しようとしたきっかけは、経営学を学ぶこともさながら、自己鍛錬のためです。より価値ある生き方を学びたかったからです。淡々と自分の現状への不平不満を訴え、暇さえあれば、飲み会で鬱憤を晴らすのでは、何の問題解決にもならないと思いました。「自分の価値は何か?他の人と違うところは何か?」「他を抜きん出るには、何が必要か?」などと考えました。学問を研究するということより、実践に役立つ知力が欲しかったのです。
仕事を楽しく実りのあるものにし、いかに発展させていくか?それには、自分の知力を高めることが必要なのではないかと思いました。これが、MBAを取得しようと思ったきっかけです。
将来的に、人の上にたってManagementをしたいという野心?がありました。もちろん、Playerでの経験年数を積んでから、の話しではあるのですが、いざ“どうぞ、Managementして下さい”とMissionをもらった際に、時間がかかると思ったのです。私にとってのMBA取得は、いざそうなった時にSpeedとPowerをもってパフォーマンスを発揮できる、そのための準備だったと考えておりました。
業務環境が変わり、これまでのスキル・能力で対応し切れない状況に対峙することとなりました。そのような中で、自分のビジネス遂行能力を高め、何とかこの世界での生き残りをかけていきたいという切迫した気持ちもありました。以前から大前学長の著書は拝読していたため、問題解決力の習得には特に強い関心を持っていました。そのような「身近に迫っていた危機」の一方で、将来より一層自分自身の人生を豊かで楽しいものにしていきたい、切り拓いていきたいという気持ちもあり、それら併せて新しいスキルを獲得したいなという想いにつながっていきました。
MBAをとれば得になるという発想はありませんでした。数回のアジア勤務で得た実感を学問的体系の中に当てはめた場合にどのような位置づけになるのかということをBBT大学院を通じて確認してみたいと思ったため入学しました。実際、MBAをとったからといってそれがビジネスに有利になったり、不利になったりすることはありません。MBAという看板に頼らずに自分自身を信頼して事に当たらなければいけないということを教えてくれたという意味でBBT大学院に感謝しております。
会社からの推薦が直接の動機ですが、本校には学長を含めて有名教授が多く、勉強になると思ったことと、自分の空いた時間を有効に使って勉強ができるシステムが決め手となりました。入学当時、既に本社部長職位にあったことから、特別なキャリアアップを目指したわけではありませんが、それまで自分が勉強を通して、また経験を通して培ってきた物を、理論的・体系的に整理しておきたいという気持ちも後押ししました。
MBA取得は 特に考えていませんでしたが、英語のbrush up, 海外業務におけるスキルの向上はずっと必要性を感じていたのでそれがタイミング的にちょうどグローバリゼーション専攻だったというのが正しいのかもしれません。
留学の経験がなく、日々の業務と独学だけだったものから 何かに裏打ちされたものが必要と漠然と考えていたのでこれに2年間没頭してみようと決意しました。