海外の同僚たちと仕事をしていると彼らの高い能力に舌を捲くことも多々ありますが、それらは言っている内容そのものによるだけではなく、むしろ論理的な考え方や伝え方などのプロセスによるものであることが多いと思います。妙に説得力があるのです。これらの能力は一般的に日本人には苦手とされるものであり、私自身困難を感じる部分でもありました。
しかし、BBT大学院での2年間の中で最も大きな気付きは、上記のような論理的な思考や伝え方などのプロセスは(先天的なものではなく)訓練により身につけることができるということです。そして、それこそが最も実践で活かせているものだと思います。
具体的には、世界各地域からの様々な人とともに仕事をする際に、相手を理解する上でも、相手に納得して自分の進めたい方向に動いてもらう上でも、論理的なプロセスはすでにプラットフォームとして必須となっており、その中で成果を出すためにBBT大学院での学びが活かせていると思います。
入学前と後では思考の質が全く変わりました。何かを考えるときも自然に物事を俯瞰的に捉えるようになり、MECEを意識して整理することができるようになりました。これは仕事だけでなく、全ての生活に関わる部分において発揮されています。思いつきで進めていた事柄がファクトベース、フレームワーク思考に変化したことで、取り組む仕事の精度や成功確率を大幅に上げることができました。
過去より、グローバルな環境に身を置いてきたことにより、考え方や日常ビジネスでの仕事の進め方についてはある程度自信があったつもりでしたが、大学院での体系だった教育を改めて受けることにより、自分の中であらゆることに、迷いがなくなったように感じています。日常のビジネス実践の場で、もちろん海外スタッフとのやりとりにおいても、ロジックと基本的な経営学的知識に裏付けられた思考回路をベースにすることができるため、いかなる状況においても冷静に対応できるようになりました。
前述しましたが、RTOCSなど、答えのない演習に数多く取り組んだことで、限られた時間や情報の中で結論を出す力を養えたと思っております。このことが現在の実務であるコンサルティングでも十分に役立っていると思います。
経営力に関しては、急激ではありませんが、悪化していた決算が黒字に転換修正できました。おそらく、いままでまったく見ようとしなかった問題点が、人事、企画、マーケティング各方面で浮き彫りにされ、そのひとつひとつから本質的な問題に迫り、根本的なマイナス要因を除去し、問題を解決しはじめたことが経営状況を改善したのだと思います。
問題解決力を身につけることで、事業発展を妨げている本当の原因は何か?何がいけないのかを見抜き、ではどうすれば良いのかということを分析する力が確実につきました。そして、経営の形態を今までと違った形にすることで、会社に関わるすべての人々が、生き生きと経営努力をしています。
英語によるビジネスコミュニケーション能力の向上のお陰で、卒業後ベトナムに拠点を作りました。積極的に海外ビジネスに取り組む気持ちを固めました。
事実を、良い意味で疑うようになりました。という意味は、某有名企業の社訓っぽい?と言われてしまうかもしれませんが、常に“なぜ”と自分に(事実に)問いかけ、事象や問題を深堀りできるようになったという意味です。この癖によって、ぶれの無い判断と決定が、BBT大学院入学前よりも明らかにできているのではないか、と自負しております。
実際のビジネス現場では、想像し得ない局面・非常に苦しい局面に遭遇することも多々ありますが、道を見失ってしまうのではなく、冷静に客観的な視野・思考に基づいて、何とか解決の方向性を見出し、状況を前向きに動かしていけるようになりました。
私の頭の中では、少し勇気がいるなあと思っていたインドというマーケットに飛び込ませてくれたことが学びの最大の収穫です。またエキスパートから見たら小生の英語はブロークンそのものですが、英語というグローバル言語をBBT大学院でしっかり学んだため、今はそれを道具として実践に使っています。
現在は管理部を任されていますが、配下に人事、経理、IT、総務、広報、輸出入など、11の異なる機能があります。学問的に学んだものを、実際にビジネスの場で実践できていることが、そもそも素晴らしいことだと思います。さらにそれらをグローバルに展開することを、チャレンジ目標として掲げています。この仕事を引き受けたのも、MBAで学んだことを実践の場で試してみたかったからであり、グローバルへの展開もグローバリゼーション専攻した私にはぴったりで、まさに今学んだことが実践で活きています。
ロジックを意識して話すようになりました。日本語は接続語を間に入れると、おかしな話でもなんとなくしっかりとした話に聞こえてくることがありますが、これが仕事の質を大きく落としていることに気づかされます。
ポイントを順序だてて書き、話し 結論を明確に導き出すと説得力がまったく変わってきます。周りの目も変わってきます。
営業や交渉の席でも、ニュートラルに接することができるようになったと思います。
ただ実際のビジネスではロジックだけではダメで人間味を出すことの重要性もまた再認識しました。